Twitterでは先週あたりに告知していたのですが、久しぶりに Wine をビルドしました。最近はすっかり Linuxユーザなので Macを起動することすら減ってしまいました。
Wine の更新に伴うソースコードの修正だけで、細かい動作確認とかはしてません。ごめんなさい。
ちょっと色々遊んでみました。
Wine1.8RC4ビルド完了。東方紺珠伝の体験版はよく動く。https://t.co/SbCGIZvsn8とかはGoogleドライブにアップ中。MacでWindowsゲームやりたい方はお試しあれ〜(?) pic.twitter.com/rORD04laMr
— mattintosh4 (@mattintosh4) 2015, 12月 19
新しいWineビルドしたのでMacでカスタムメイド3D2の体験版動くのかやってみたけど目のテクスチャがおかしいのと、目のメニュー開くと落ちるのを除けば一応動くっぽい。んで、どっかで見たことあるなと思ったら金剛のポーズか。 pic.twitter.com/HQt3Hculru
— mattintosh4 (@mattintosh4) 2015, 12月 19
※「カスタムメイド3D2」は成人向けゲームです。
ダウンロードはいつも通りまとめのページから。
Twitterで NXWine、Nihonshu、EasyWine、MikuInstaller-Kai-Kit、Wineskin についての使い分けのお問い合わせをいただいたので少し書いておきます。
NXWine は一番最初に配布していたもので、DirectXなどのネイティブライブラリが入っています。ゲームによってはネイティブライブラリを必要とするものがあり、通常は自分でインストールしたり、Winetricks を使ってインストールします。NXWine は起動時のローダにそれらのインストールと初期設定を自動で行う仕様にしてあります(た、確か…)。また、当時は Objecttive-C とかが書けなかったので AppleScriptで簡易インターフェイスをつけています。
Nihonshu は Wine のソースコードを弄って「日本語版 Windows」として起動するようにしてあります。その他、OS Xのメニューバーを自動非表示にしたりする機能があります。これは好みが分かれるところなのですが、1280x720 のディスプレイでゲームを起動したりすると OS Xのメニューバー分、縦の解像度が不足してしまい、結果、アプリケーションウィンドウの縦が切れてしまうというようなことを防止するためのものです。現在、手動ではありますがデフォルトのライブラリと改造してあるライブラリの参照をシンボリックリンクによって切り替えられるようにしてあります。
EasyWine は Nihonshu をベースに Finder からファイル入力を受け付けたりできるようにしてあるものです。こちらも AppleScriptをラッパー(?)にしてあるだけのものです。実は、Windowsアプリケーションを複数同時に起動することもできるのですが、AppleScript側でコメントアウトしてあるのでこちらも手動での作業が必要です。また、通常は ~/.wine
に Windows環境のファイルが構築されるのですが、隠しフォルダになっているため、~/Library/Caches/Wine
以下に Windows環境を作成するように変更していますのでアンインストールが簡単にできるようになっています(いつからか OS Xも ~/Library
を非表示にするようにしてしまいましたが…)。
MikuInstaller-Kai-Kit と Wineskin 用はそれぞれのアプリケーション用の Wine を Nihonshu で置き換えるだけのものです。日本語の設定などが面倒!という方は Nihonshu を使っていただくそのあたりが省略できるかと。
で、「結局どれを使えばいいの?」というお話ですが、Wine についてよく知らない方は EasyWine.app がおすすめです。
気づいたら Wine のバージョンが 1.8 に上がってましたね。現在は RC 版なので、正式版が出たらまた新しくビルドしようと思います。